野菊いろいろ 2014年12月18日作成
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野菊  野に自生する植物で菊に見えるもの総称 約350種ある
キク属 (クリサンセマム属) Chrysanthemum 
リュウノウギク Chrysanthemum. makinoi (Chrysanthemum japonicum )(白い花) ・シマカンギク Chrysanthemum. indicum(黄花) ・キクタニギク Chrysanthemum. boleare(黄花)  ・ノジギク Chrysanthemum. japonense (白花 黄花 うす紅色 海岸に咲く) ・コハマギクChrysanthemum . arcticum (白花) ・イソギクChrysanthemum. pacificum (舌状花がない) ・シオギク Chrysanthemum. shiwogiku (イソギクに似る 花が大きめ花柄が長い 四国の太平洋岸)
シオン属  Aster   ヨメナ属  Kalimeris シオン属にまとめられた
シオンAster tataricus(花は紫色 単独の茎が高く伸びる 先が多数別れ菊の花がたくさん咲く) ・ノコンギクAster ageratoides (ヨメナに似る)  ・エゾノコンギクAster ageratoides subsp. ovatus var. yezoensi (北海道に自生) ・シロヨメナAster ageratoides forma leucanthus (別名ヤマシロギク) ・ヤマシロギクAster ageratoides(東海地方以西の山野に生える シロヨメナの別名と混同するので田舎菊と呼ぶ) ・シラヤマギクAster scaber (山野に生える)  ・ゴマナAster glehni (山野の湿ったところに生える)  ・サワシロギクAster rugulosus   ・イソノギクAster asa-grayi (海岸の岩場に生える)  ・ウラギクAster tripolium (塩性湿地に生える)  ・カワラノギク Aster kantoensis (関東の河原に生える) ・ダルマギク Aster spathulifolius(西日本と九州北部)
ヨメナAster yomena(本州中部以西)    カントウヨメナ Aster yomena var. dentatus (Kalimeris pseudoyomena)(関東地方)  ユウガギクKalimeris pinnatifida(近畿以北) ・ミヤマヨメナ Aster savatieri(ミヤコワスレはこの園芸種) 
その他の属に属する主な野菊
ハマベノギク Heteropappush. subsp. arenarius (海岸の砂地)  ・ヤマジノギク Heteropappus hisidus (乾燥した原野) ・ハマギクNipponanthenum nipponicum(東北地方沿岸)  ・コセンダングサ Bidens plosa  アズマギク Erigeron thunbergii   ・ハルジオンErigeron philadelphicus   ・ヒメジョオン Stenactis annuus   ・キオン Senecio nemorensis  ・タイキンギク Senecio scandens   ウサギギクArnica unalaschcensis var. tschonoskyi (高山植物の菊としては有名)  ・オグルマ Inula britannica var. japonica ・カセンソウ Inula salicina var. asiatica  ・ヒメムカシヨモギ Erigeron canadensis  ・アゼトウナ Crepidiastrum keiskeanum  ・ノボロギクSenecio vulgaris, Groundsel(キオン属)  ・ベニバナボロギク Fire weed, Cacalia crepidioides(ベニバナボロギク属)  ・ウスベニニガナemilia senchifolia.cacalia sonchlfolia(エミリア属 外来種)
野菊は、自生する地域が限定されたり園芸品種の原種であることも解りました。北日本から関東の海沿い、中部地方以西、西日本、四国、九州には関東の内陸部では観られない野菊が多く自生していることを知り、写真では花を見たり説明を読むなどして、知識として名前と花の姿は覚えられます。そうすると、次はその菊たちを実際に自然の中で咲いている姿のまま観てみたいという欲望が生まれます。 

西日本のシマカンギク、ノジギク、キクタニギク、リュウノウギク。地域が限定されて保護されているアシズリノジギクなどを実際に観たいという夢を実現したいという想いを強くしてしまいます

今回、幸運に恵まれて実際にその野菊たちを観ることができ 数年来の夢が叶いました

四国香川県丸亀市に在住の方と花好きのご縁が繋がりました。野菊を紹介されている多くのサイトの中の一つのブログの、 花を愛する想いと豊富な知識の記事を読み ブログ管理人のプロフィールも知らないまま感じるものがありこの方にお尋ねしょうと決めて金星を射止めたようなご縁です

初めは香川県の瀬戸内海側で観られるところをお願いしました。時期的に12月初めなら高知県の海岸沿いなら咲いているでしょうということでご厚意に甘え、高知県に案内していただきました。温暖な高知県でもなかなかないという12月の汗ばむような穏やかな温かさの一日、お互い日ごろの行いが良いのでしょうと温かな日差しを受けて笑い合いながらの野菊三昧、花三昧の一日でした

当日お会いして自己紹介をして、お互い初めて知った驚きの奇縁。 名前もそっくり、年齢も同じ、誕生日もひと月違いの二人。つい半月前までお互いの存在すら知らない同志 このような偶然の幸運の巡り会わせもあるのですね 2014年12月8日  野菊を訪ねて四国へ  

  かんとうよめな 関東嫁菜 Aster yomena var. dentatus (Kalimeris pseudoyomena)

関東では9月から10月に空き地や道端や田の畔などに最も普通に観られる野菊 葉の切れ込みは浅く 表面は艶がありなめらか 花の姿は美しい 空き地に群生してすばらしい  関東に咲く野菊の分解画像

 みやまよめな 深山嫁菜  Aster savatieri

都わすれはこの園芸種 日光植物園で撮影

  ピンクな美しい野菊 交雑種と思われる 2014年 8月中旬に開花 

雌蕊が長い 冠毛が長い 開花時期が早いことからカントウヨメナとノコンギクの交雑でノコンギクに近い個体と思われる 野菊は交雑しカントウヨメナとユウガギクとの交雑も多くどちらとも見分けができない個体も多く観られる

  ゆうがぎく 優雅菊 (柚香菊)  Kalimeris pinnatifida  

名の通り繊細な優雅な野菊 柚香菊とも書く 花柄には小さな葉が互生する 関東嫁菜より花びらは細く長い

   のこんぎく 野紺菊 Aster ageratoides 

やさしい紫の美しい野菊 9月末から10月に咲く 葉は厚くざらつく 雌蕊が長い 冠毛が長いのが特徴

  しらやまぎく 白山菊  Aster scaber    別名 むこな 婿菜

葉柄が長く葉柄には翼がある 下部の葉は手のひらくらい大きさ ハート形 舌状花は少なく 花はまばらに咲く

  しろよめな 白嫁菜 Aster ageratoides forma leucanthus   別名やましろぎく 

田舎菊に似るが葉柄がある 山や林の縁に多く観られる ところどころに咲く花は目を惹く 基本の花色は純白 生えているところにより蕾はむらさき色で 咲きはじめは白い花 満開時期はにピンクに染まるのもある 

 いなかぎく 田舎菊 Aster ageratoides  本名やましろぎく 山白菊

花や草姿はしろよめなに良く似ている 茎や葉の表裏に毛が密生 葉の基部は茎を抱く 草丈80センチぐらい伸び茎は丈夫で倒れることはあまりない  分布は東海地方以西

しろよめなの別名はやましろぎく 田舎菊の名前もやましろぎく  別名と呼び名が同じでに混同しやすいのでこちらのやましろぎくを田舎菊と呼ぶ 

中国地方に咲く田舎菊の画像を『私の花図鑑』さまよりいただきました 2020.10.22.

 ごまな 胡麻菜 Aster glehni   川の辺りや湿地を好む 草丈は1.5メートルぐらい  キオン 黄苑 Senesio nemorensis
奥日光小田代が原
  りゅうのうぎく 竜脳菊 Chrysanthemum makinoi 

福島県以西の本州と四国九州に分布 乾いた石灰質の野山に自生 11月21日には花はもうほとんど終わり 葉は丸みのある3裂 竜脳の香りがするので竜脳菊という名

国営武蔵丘陵森林公園  
  はまぎく 浜菊  Nipponanthenum nipponicum

関東地方から東北地方の海岸沿いに自生する マーガレットに似ていて花は大きくて美しい  英名はニッポンデージー  野生種では最大の野菊 葉に厚みがある  宇都宮市街地に植栽

  だるまぎく 達磨菊  Aster spathulifolius 

日本海沿岸の海辺に咲く野菊  画像は栽培種 自宅の庭 宇都宮市の花壇

  しまかんぎく 島寒菊 Chrysanthemum. indicum
香川県丸亀市
名古屋 東山植物園内
  のじぎく 野路菊 Chrysanthemum. japonense  
高知県の海岸部に自生するノジギクの風景
名古屋東山植物園  白花とキバナノジギク
国営武蔵丘陵森林公園 ノジギクの咲き終わりごろはうす紅色になることもある  
  あしずりのじぎく 足摺り野路菊 Chrysanthemum japonense var. ashizuriense
葉裏に密生する軟毛の白さが葉表の縁も白く見える 四国足摺岬に自生するノジギクの変種
国営武蔵丘陵森林公園  11月中旬
京都府立植物園 12月初旬 名古屋東山植物園 12月初旬
 きくたにぎく 菊谷菊 Chrysanthemum. boleare 
京都府立植物園 12月初旬 花の時期は終わり 葉の切れ込みが深い
   たいきんぎく  堆金菊   Senecio scandens 
高知県の海岸部に自生風景
 いぞぎく 磯菊  Chrysanthemum. pacificum (舌状花がない)
自宅庭に植栽
しおぎく 潮菊   Dendranthema shiwogiku  いそぎくに似るが花柄が長い
瀬戸内海 生口島にて
しろばなむしよけぎく 白花虫除け菊  Tanacetum cinerariifolium
ヨモギギク属 別名除虫菊 瀬戸内海 因島にて
   あぜとうな 畔唐菜  Crepidiastrum keiskeanum
高知県海岸部
つわぶき 石蕗 Farfugium japonicum 
暖地の海岸近くの崖や乾いた関東以南の山地に自生 
宇都宮の神社の花壇 京都永観堂庭園
  うすべににがな 薄紅苦菜 emilia senchifolia . cacalia sonchlfolia (外来種)
高知県の海岸部
   べにばなぼろぎく 紅花襤褸菊   Fire weed, Cacalia crepidioides
栃木県央部
  那須の里山花図鑑