コナラ 小楢 2012年10月29日
2015年5月7日 雄花と果実の始めの写真追加 トップページ
樹木のファイル
コナラ 小楢  Quercus serrata  別名ホウゾ  

ブナ科 コナラ属  コナラ亜属

コナラ属コナラ亜属のどんぐりの殻斗は鱗状 コナラ属アカガシ亜属のどんぐりの殻斗は環状

コナラ(小楢)はオオナラ(大楢)=ミズナラと比較した名前

なら=広く平らなこと  冬に枝に残った葉を木枯らしが吹き鳴らす 若葉のやわらかいさまのなよなよから などという意味から名前が由来するといわれています

コナラには葉柄があり ミズナラには葉柄がほとんどない

コナラの葉柄は幼木や日向などの生育条件により葉柄のないものもある 下の紅葉の写真をご覧ください

ナラ 楢 は 英名はoak(オーク) 日本にはナラ ナラノキという名の木は無く ナラ ナラノキといえばコナラのこと 他にミズナラやクヌギやカシワを含めてナラノキともいう

5月5日 雌花 5月7日 どんぐりのでき初め
この木には18センチの大きな手よりも大きな葉がありました 同じ木にも葉の大きさはいろいろです 虫こぶ
コナラの紅葉
コナラの葉柄について

左の紅葉のコナラは庭に根を張っています  林の縁の日当たりのよい場所にどんぐりから芽を出したコナラの幼木も多く見られます それらは葉柄はないですがコナラです

皆伐されて草原状の元雑木林ではコナラの萌芽の長枝では葉も大きくなりがちで葉柄もほとんど目立たない事がよくある  陽が良く当たるため葉柄を節約しているのでしょう

成長が落ち着いた木でも日当たりがよければ葉柄を節約していることがある

コナラの場合、葉柄が長くなるのは木が密生していたり葉が繁っていて日光が当たりずらい条件の時陽射しを求めて光の受け具合を良くするためのものであるということです

ブナ科やコナラ属に詳しい方にご教授いただきました

コナラの芽吹きの色は花と同じくらい美しい
燃料用の薪 お風呂や家事に利用していた薪も 薪ストーブ用の薪として利用されます 
燃料として利用します  薪の積み方も上手です  しいたけの原木にもします
雑木林に想うこと

木はきちんと名前が付いて 葉の形もその木の形 花もその木の花を咲かせます なのでみんなまとめて雑木と呼ぶには抵抗を感じることがあります 

雑木とは建築材として檜・杉・松など以外の木としての分類で 雑木林は植物生態学的な言葉ではなく いろいろな木々が混じって生えている林という意味です

雑木林は里山としてやさしく温かく生き物を育む安らぎのあるところ いろいろな植物 野草 花 とんぼや蝶や昆虫も雑木林が命を見守ります

雑木は昔から生活に密着していました 薪や炭として燃料になり 落ち葉は腐葉土となり野菜などの肥料になります 牛や馬など家畜を飼っている地域では布団のように敷き料として落ち葉さらいをして利用し その後堆肥として田んぼの有機肥料になります このように里山の人の生活は雑木と共存して来ました

若葉の芽吹き 緑の木陰 木漏れ陽 いろいろな落ち葉を観ながらカサカサと踏み散らす山歩き 冬の小枝の美しさもとても魅力的で雑木林が大好きです

       

2025年8月17日

コナラの木の木の下を歩いていたら どんぐりの付いた小枝が無数に落ちている どれも同じような小枝

ハイイロチョッキリという9ミリくらいの小さな虫の仕業 どんぐりの殻斗に穴をあけその穴に産卵する 幼虫はどんぐりを食べて育ち 蛹になる時どんぐりから出て土に潜り羽化する

蛹になる時土に潜るために枝を地面に切り落とす ということ 小さな虫がコナラの枝を切り落とす労力に驚き 子孫を残す知恵と仕組み 自然界の謎の不思議は尽きない

『このきなんのき鑑定サイト』に享受いただきました

コナラ ミズナラ ミズコナラ モミジ  クヌギ などが混在する林の風景いろいろ
2012年12月1日 まだ葉の残る雑木林に初雪 そして陽射しが
雑木林の木々の小枝が夕焼けのあかね空を透かして綺麗
2010年12月31日
同じコナラの 冬  春  秋 の風景
那須の稜線も美しい 1月 芽吹きの頃 5月 秋の色 11月
 コナラの多いこの雑木林の芽吹きから新緑への移り
  那須の里山花図鑑