つれづれ花22 口伝念仏の記録 2011年6月26日 
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こちらの地域には亡くなられた方の法要の際の『念仏』という行儀があります               

長い年月を経て集落のご年配の方から次の代の若い年代へと受け継がれてきたお念仏です 言葉の一つ一つは仏を信じ先祖を敬い亡くなられた方を回向する意味の深さを説いています

このページは宗教色の濃い話を書きますが特定の宗教への傾倒を書く目的ではありません 地域に言葉で伝承(口伝)されてきた大切な文化の記録と理解していただけましたらありがたいと思いお願いいたします

近年は火葬が当たり前になり お墓も納骨堂が整備されましたが つい10年ぐらい前までは土葬が行われていました お葬式の日 野辺の送りの葬送の棺が家を出た後 家の棺の収められていた部屋を掃き清め 組内の女性たちがお念仏を唱え亡くなられたかたの極楽往生を祈ります

他に 死後三十五日 四十九日 年忌の法要の日は 組内の女性が集まり「念仏」をして供養します ここは高野山真言宗ですのでお寺の和尚様がおいでになり読経をします 和尚様の読経と共に各自持参の鐘をたたきながらお念仏を申します

常には 新年の初午 2月8日 春彼岸 4月7日・薬師様 8月8日 秋彼岸 に集まり称名念仏をします 下にあります基本文言を12回(法要の時は13回)繰り返します 

十三仏とは  七日目・不動明王 二七日・釈迦如来 三七日・文殊菩薩 三十五日・地蔵菩薩 四十二日・弥勒菩薩 四十九日・薬師如来 百か日・観音菩薩  一周忌・勢至菩薩  三回忌・阿弥陀如来 七回忌・阿しょく如来 十三回忌・大日如来 三十三回忌・虚空蔵菩薩

パソコンにお念仏の文句を打ち込みました ところがパソコンの機械的な文字ではお念仏のありがたさや感じが伝えられそうにもなくて 念仏帳に書き写した文字を写真に写しアップしました

この念仏帳は一人ひとりが自分の文字で先輩女性のノートから書き写させていただきます 自分の文字でないと読みにくいためと念仏独特の節回しを各自の表現で記録するからです こうして 姑から嫁に 長老女性から中堅・若手へと口と文字で『念仏』という民間信仰の文化が脈々と伝えられてきました 以前は旧村のどこの集落でも行われていた念仏ですが 現在はこうして残っているところの方が珍しくなりました

今ならまだノートも念仏独特の節回しの記憶もあります けれどこれがいつ絶えてしまうかも知れないのです 伝え残して行きたい願望を込めてこのページに記録させていただきたいと思いました

注・言葉の変な箇所がありますが 口伝であることと 土地の訛り言葉と発音のためですのでご理解ください                       写真の拡大は順次修正追加させていただきます  写真のゆがみはご容赦を

那須の里山花図鑑