那須の家庭料理レシピ
  那須の郷土料理
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掲載の料理は 郷土料理・行事食・山菜料理・もち米料理など重複するものが多いです ご了承ください
那須のすいとんについて
すいとんは、戦争経験のある方には複雑な思いの懐かしい食べ物と思われます  那須でも、昔は毎日お米のご飯を食べられる家ばかりではなく、野菜の味噌汁に小麦粉を練った団子を入れて主食のように食べていたと聞きます。 なので、「すいとん」よりも「だんご汁」という方が高齢の方の懐かしい食べ物としてお馴染みの言い方ですね。      

すいとんは、今は、一つの郷土料理として食材も豚肉や鶏肉やさまざまな具材が入り、洋風・中華風・イタリアン風とスタイルも様々な美味しい一品です。が、昔の貧しい時代もあったことを忘れない意味も込められている料理と思っています

那須の郷土料理と言える名物料理って何? と、尋ねられたとき、わたしは迷わずこの「すいとん」を挙げます。自慢できる一品です 町内では飲食店ごとに特色を出してその店の味で「すいとん」をメニューに入れています。新ポスター

お客様のもてなしには、わたしも自慢の「具だくさんすいとん」をいつも作りお出しします 後で会った時、「あの時のすいとん美味しかった、また食べたい」と言っていただくのがうれしいです

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小麦粉を練り茹でる みそ味 しょうゆ味
みそ田楽餅
おばあちゃんを思い出すおやつです。 ごはんと小麦粉を水で練って、丸く形を整えて茹でます 甘みそを付けて焼きます 囲炉裏でお湯を沸かしたりしているその炭火で焼きます。 五徳を置いて、網をわたし、香ばしく焼けるみその香りがとてもいい香りでした

いまは、炭を熾すことをしないでオーブンやガスレンジの魚焼きを使います

ごはんと小麦粉(すいとんの粉)を練る  丸めて茹でる  10分ぐらいしてゆであがると浮いてくる
お湯から上げる  田舎みそと砂糖を合わせて練り味噌を作る
炭火やガスやオーブンで両面を焼き そのあとで上の部分に甘みそを塗り焦げ目がつくぐらい焼く
  自然薯 やまいも  とろろ汁
自然薯と呼ばれる山芋は貴重な自然食材です。土の上は蔓性で秋には枯れます。が、土の下の芋は地下深く冬を越し、春には昨年の芋の側に昨年より長い根を伸ばし年々長くなります。

1.2m〜1.5mになるものを折らずに掘り取るのには熟練の技術が要ります。長い柄のついた平たい専用の特殊な道具で深い穴を掘ります。忍耐が要り途中で折ったり最後の最後に先端が欠けたらそれまでの苦労は台無しになってしまいますので丁寧に丁寧に背丈ほどの穴を掘り進めます。

完全な姿で掘った自然薯は芸術品のように珍重され高価です。 写真左のように篠竹や木の枝で添え木をしてわらで包んで途中で折れないように大切に持ち帰ります。

亡き父も自然薯を掘るのが大好きで、夏の間にいも蔓を見つけて根元に印を付けておき、冬の楽しみに掘ってきました。 思い通りに長いまま掘れた時はうれしそうにニコニコとして帰ってきた自慢げな笑顔を思い出します。今は、友人が毎年正月前に届けて下さり食べることができます。自然薯は父との思い出も味わう食べ物でもあります。

自然薯をよく洗います → ひげが多いのでガスなど直火で焼きます → 皮をむかないでそのまま擦りおろします → 粘り強いので擦りおろしても盛り上がっています このまま土に埋めると芽が出るとか → お餅のように粘りが強いので力を入れて混ぜます
1メートルぐらいあります
味付け2 鰹節だしでしょう油とみりんでつゆを作り練り混ぜます。 めんつゆを代用も便利です お箸で切れますのでしょう油をつけて食べるのも山芋の味が引き立ちます
味付け1鰹節のだしで濃い味噌汁を作り少しずつ入れて柔らかく伸ばします
ねぎ味噌
長ねぎを大きめに切り、サラダ油で炒め 田舎みそと混ぜます 味噌は麹味噌を使います。

味噌によって味がずいぶん違いますので麹の田舎みそがお勧めです 

ねぎは風邪予防に効果的です たくさんねぎを食べましょう 

麹味噌でも一年味噌と三年味噌では風味も色合いもずいぶん違いますね
   ねぎみそ もう一種
長ねぎを刻みます かつをぶしとみそを和えます このねぎみそは風邪の特効薬です みそはこうじ味噌の田舎みそを使うとほんとうの昔ながらの味になります

冬の時期にきっとどこの家庭でも作られます 温かいご飯に合います 焼きおにぎりにも 蒸かしたじゃがいもに添えても美味しい 熱湯を注ぎ手軽な味噌汁にもなります

是非お試しを!♪  

  乳茸(ちたけ)のなす炒め
栃木の味といえば乳茸 うどんの汁のだしや 炒め物に 近年はラーメンのだしも乳茸が使われます。

きのこ自体は美味しいのではなくて だしが独特のうまみを出すようです。夏の山に出て、栃木ではマツタケより珍重されるきのこです 

フライパンに油を熱し乳竹を炒め香りを出します 皮をむいたなすを縦に切り乳竹に加えてなすがしんなりするまでよく炒めます  醤油と酒を入れて味付けをします 砂糖やみりんの甘味は無い方が本当の田舎の味ですが お好みでどうぞ

他に プレーンなナスだけの炒め  みょうがを入れた炒めなどその時のお好みで・・・ 

なす料理で味噌炒めと揚げなすのだし
  おから
この料理は地域に関係なく全国的に食べられていると思います

野菜たっぷり、大豆たんぱくたっぷり。 ダイエット食としてご飯代わりにもオッケイです。

具材: 鶏肉 人参 こんにゃく 高野豆腐 ごぼう しいたけまたはえのき茸 白菜 長ネギ
サラダ油を熱し ごぼうを先に炒め香りを出します → 鶏肉・にんじん・きのこ・こんにゃくを炒めます。 水を少し入れて煮ます。 火が通ったら醤油・みりん・でうすめに味を付けます。→ 煮あがったら白菜と長ネギを入れてひと煮立ち。→ 全体に味が馴染んだらおからを入れてよく混ぜ合わせる。煮あがった時煮汁がある方が混じりやすい。  
冬には度々作ります その都度具材も味も出来上がりも違います 家庭料理ですので・・・ね♪
  いもぐし 芋串  
大昔、稲作の栽培が確立されるまで里芋は主食だったそうです。 田舎では里芋を竹串手作りして刺して、味噌をつけて焼いて食べる風習がありました。 現在は竹串や炭は使わずオーブンで焼いて正月に餅を搗けない風習の地域はこの芋串を神様にお供えします
里芋の皮をむきます → 塩ゆでします (里芋はぬめりが出てお湯が吹きこぼれるので注意) → オーブンを予熱して準備し天板にホイルを敷き並べる → すり鉢で味噌を摺り甘みそを作り里芋に塗る → 焦げ目が付くように焼く
  煮しめ
田舎では定番の料理です お煮しめはおでんではないのです 違いは根菜が主体で下ごしらえをした具材を出汁としょう油とみりんの汁で一緒に煮込むことです

具材 里芋 大根 ごぼう にんじん しいたけ こんにゃく ゆで卵 手羽鶏肉 さつま揚げ

大根とこんにゃくとごぼうは下ゆでします しいたけは干ししいたけではなく生しいたけを使います 里芋は味を付けた汁で一度沸騰させてから一番後に入れます

昔のお煮しめは煮干しのだしで煮ました あかね雲が鳥手羽を煮込んでからコクが出て評判が良くて それからは各家で作るときも鳥手羽肉を使うお煮しめが定番になりました

仏事の時は昔のままの煮干しのだしで煮ます 

郷土料理であったり行事食であったり家庭料理であったり煮しめは田舎の料理としておふくろの味の煮物です

かまのふたまんじゅう たんさんまんじゅう お盆のしつらえページへ
8月1日 栃木では”かまのふたまんじゅう” というおまんじゅうを作り仏壇に供えます。

1日は地獄の釜の蓋が開いて、亡くなった人がお盆に家に帰る旅立ちの日です。 おまんじゅうは旅の間の食糧なのでしょう

”たんさんまんじゅう”といい、大きな田舎まんじゅうですが、8月1日は特に”かまのふたまんじゅう”といいます 厚みのある生地であんを包み蒸すとふっくらやわらかな皮がおいしい あん無しの蒸しパン風のおまんじゅうも作ります

材料:小麦粉1kg 砂糖100g 塩少々 重曹(炭酸)大さじ2 薄めた酢100cc 酒50cc 水適量で生地を練る

粒あん こしあん などを丸めておき生地で包みます 蒸し器を準備しお湯を沸騰させておき 案を包んだまんじゅうを並べ 布ふきんをかけて湯気の水滴がまんじゅうに落ちないようにする 約15分くらい蒸します 蒸し過ぎに注意してください                 

かまのふたまんじゅうは栃木県の特に那須地方の風習のようです   

  しもつかれ
栃木の代表的な郷土料理に「しもつかれ」があります 作ったことも食べたこともないのでレシピは他の方から聞いた作り方です 

語源は「下野の国の家例」とか 初午の日に作るので「凍みつかれ」 とか言われています

材料:正月の食材の塩鮭の頭、 節分に撒いた炒り豆(大豆) 大根を鬼おろしで荒くおろす 人参 油揚げ こんにゃく そして味の決め手酒粕は欠かせない

材料を一センチぐらいの大きさに切りそろえ鬼おろしでおろした大根とにんじんと全体を混ぜ合わせ、大きな鍋で大量に作ります 炭火などでことこと煮込んで出来上がり

冷たいままで食べるようです

大根を擦りおろす道具に「鬼おろし」というしもつかれ専用の道具があります 木で出来た荒い目の大根おろし器です これも栃木ならではのお馴染みの道具です

栃木県と茨城県の伝統料理で各家庭の作り方と味があります 主婦の誇りのような郷土料理で、しもつかれコンテストを行う地域もあります けれど 順位や賞で評価するのは難しいでしょう

それぞれの好みの味、自慢の味、主婦一人ひとりそれぞれの味ですから・・・

作ったことがないので写真はありません ごめんなさい♪

 那須の里山花図鑑