那須の家庭料理レシピ
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  那須の郷土料理 すいとん
掲載の料理は 郷土料理・行事食・山菜料理・もち米料理など重複するものが多いです ご了承ください
すいとん
すいとんは、戦争経験のある方には複雑な思いの懐かしい食べ物と思われます。 今の呼び方の「すいとん」よりも「だんご汁」という方が高齢の方には馴染み深い言い方なだろうと思います。       

那須でも、昔は毎日お米のご飯を食べられる家ばかりではなく、野菜の味噌汁に小麦粉を練った団子を入れて主食のように食べていたと聞きます。 

現在70代〜90代の方々が集まると当時の食糧事情の話を懐かしそうに話して盛り上がります。 そんな良い想い出ばかりではないことも笑って話せるその場で話を聴くことができ、昔の生活様式を知ることもありがたいです。

那須野が原は(全国的にかもしれませんが)用水路整備などの河川事情もあり、耕作地も昔は水田より畑が多く、畑で収穫できる小麦は各農家で自家消費用に栽培されていました。  米は貴重な食料で白米は銀シャリというように特別な時のごちそうでした。 麦は庶民の主食とされて、小麦は押し麦にして米に混ぜて麦ごはんに、粒のままの麦を炊いたものは麦飯(ばくめし)と呼ばれたそうで、そのままでは食味が良くないので里芋やさつまいもを混ぜて炊いて滑らかにしたり量を増したりしていたのでした。     

すいとんは、やはり基本はじゃがいもと根菜とねぎなど季節の野菜の味噌汁ですが、今は町を代表する一つの郷土料理として食材も豚肉や鶏肉やさまざまな具材が入り、洋風・中華風・イタリアン風とスタイルも様々な美味しい一品として多くの人に好まれるように工夫を凝らしています。

昔の貧しい時代もあったことを忘れない意味も込められている料理と思っています。

那須の郷土料理と言える名物料理って何? と、尋ねられたとき、わたしは迷わずこの「すいとん」を挙げます。自慢できる一品です。 町内では飲食店ごとに特色を出してその店の味で「すいとん」をメニューに入れています。 新ポスター

お客様のもてなしには、わたしも自慢の「具だくさんすいとん」をいつも作りお出しします。後で会った時、「あの時のすいとん美味しかった、また食べたい」と言っていただくのがうれしいです。

もちもち滑らかなすいとん専用の粉を練る  お湯を沸かしスプーンで入れて茹でる
根菜 きのこ 野菜などいろいろな具材で汁を作り茹でたすいとんを混ぜる 練った小麦粉をスプーンで汁に入れて煮込むのと二通りある
具材: じゃがいも(または里いも) にんじん 大根 ごぼう 鶏肉(豚肉) しいたけ(しめじ) 白菜 長ねぎ とうふ など 季節の野菜
季節の具材: 春はさやえんどう  夏は乳たけとなすが入ると最高の栃木の味になります   
みそ味 春の味さやえんどう 里芋のけんちん汁
しょうゆ味 牡蠣鍋はみそ味なので相性が良い
 那須の里山花図鑑