那須の里山花図鑑 
春旅2017 小豆島 岬めぐりのバスはゆく
小豆島

小学生のころから心の奥に残っていた島の名前 はるか遠くの海に浮かぶ島「みかんの花咲く丘」の唄をイメージするみかんの島 山育ちのわたしには遠い憧れのようなものを抱いてきました

けれど大人になって分かった現実は 「みかんの花咲く丘」のモデルの地は静岡県のみかん畑と海であること 小豆島はオリーブの木が植えられオリーブの産地であることでした

小学校低学年の時 こくごの教科書で読んだ作文を今も覚えています、小豆島に住む子供の作文でした 詳しい文章は覚えていませんが 遠い記憶では「かあちゃんの手」というような作文だったと思います

『兄弟(兄妹)は仕事に向かうお母さんについて島の畑道を歩いていました 途中でお母さんは二人の子供に一握りのお菓子を分けてくれました 二人の掌には小粒のお菓子が載せられました すると二人はお互いに自分の分より 弟が多い 兄の方が多いと喧嘩になりました すると お母さんは 「それなら数えてごらん」と言いました 兄と弟は数えました 一つ 二つ 三つ・・・ 数えると同じ数でした 二人の子供は納得してお菓子を食べ また お母さんと楽しく歩いてゆく』 というような話でした

親子のことを想うとき いつも母親は平等で 温かく子供を見守り想うのだということを心の中に植え付けてくれた想い出の物語です

母を想い 子を想い 孫を想う 今のわたしの立場 老いた母の娘として 三人の娘の母として 5人の孫のおばあちゃんとして 公平に愛情を注ぐ基本のバイブルのような物語の記憶です

駅全体が見渡せる駅前のホテルの7階のレストランで朝食のバイキング コーヒーをお代わりして お腹にいっぱい食事を詰め込んで・・・(笑) さぁ〜 小豆島へ・・・ 

小豆島へ向かうフェリーは新岡山港から出ています 駅前のバスターミナルから新岡山港行きのバスが出てフェリーと共通券を買います

 

新岡山港には小豆島行きのフェリーが待っています ユリカモメも休んで 穏やかに晴れたうららかな風景 日常の自然な海辺の風景を観ながらここに居られる幸せ 

新岡山港から小豆島へ 小豆島から高松港へ 高松港から瀬戸大橋経由岡山駅へ ヘェリー航路と電車でも岡山へ戻れるルートをグーグルマップの画像で位置関係を確認できます

児島湾をフェリーは進む 東方向の牛窓方面 波も穏やかな春の海です

座り心地の良いゆったりとした船内 けれど座る時間も惜しいこの海の風景 窓に立ち 外に出て きらきら波が宝石のように輝く美しい海を見惚れるばかり・・・

  

進行方向は陽が明るく照らし きらきら まぶしいくらいキラキラ 静かなさざ波の春の海 ほんとうに美しい穏やかな海です 太平洋の大きなうねりとは違います

豊島方向 漁業の網の目印なのかな? 海の恵みの漁業の豊かな漁場なのでしょう

  

写していたときは気付きませんでしたが豊島の向こうに鋭く高い山は四国の五剣山なのです この日帰りの高松港行のフェリーから見られたことも感激でしたがもうこの時に見えていたのでした

  

きらきら光る海に目を奪われ 島の風景 漁場の風景に見惚れているうちに小豆島が目前に迫っていることに気付いて驚き

  

小豆土庄港に着きました 石川さゆりの「波止場しぐれ」に歌われる港です

フェリーから降りると 土庄港はゴマ油の香りに満ちていて かどやの本社があるそうで納得

小豆島には島をめぐる路線バスが充実していて海辺の道を走って 海の風景を楽しみながらぐるり島めぐりを堪能できます 憧れの岬めぐり 期待が膨らみます 

女性グループやカップルに人気のスポット「エンジェルロード」 若かったら歩いてみるけど・・・ね 海沿いの散策路はタイル張りで整備されて美しく歩きやすい 観光地の小豆島です

海はきらきら キラキラ 煌めいてほんとうに美しい きょうは女神に歓迎されているような幸運な日

   

島には何処にもオリーブが植えられています 観光オリーブ園も家族連れやカップルや女性グループで大賑わい 学生さんらしい若い女性が多く 卒業旅行かもしれませんね 良い想い出を♪

 

小豆島町は湾の海沿いをバスで巡り美しい海の景観を堪能 池田港は四国高松港とフェリーの航路が繋がっています

  

バスに揺られて 岬を巡り約1時間で目的の「二十四の瞳 映画村」に着きました 岬の分教場や映画のセットは昭和初期の建物や村の様子が再現されています

初演の高峰秀子さん主演の「二十四の瞳」や木下恵介監督の映画作品のポスターが一覧で塀に貼られて 映画音楽と共に迎えてくれています

映画村の入り口を入るとそこは昭和初期の世界 懐かしい郷愁の世界

わたしの記憶にある「二十四の瞳」はテレビドラマで大石先生は亀井光代さんでした

  

分教場の奥に歩いていくと海が見えます 青い海 小さな波が陽に照らされて きらきら宝石を浮かべたような美しさ 海辺をしばらく歩きました 静かな時間 海を観ながら過ごす一人の時間

海辺には 浜えんどう 浜ボッス 浜大根 浜昼顔 蔓菜 浜うどもあり海辺の花をみられました 

浜大根や浜えんどうの群生する花には十羽くらいのメジロが花から花へ向こうからこちらへと飛び回り 岬の分教場の庭には鮮やかに揺れる菜の花 水仙が咲きいくら見ていても飽きない

ほんとうにきらきら きらきら この光景の美しさを観られた喜びを胸に刻みます

こんな時間を神様ありがとう 家族にありがとう 旅をありがとう 晴天に恵まれてありがとう

  

またバスに乗り土庄港に戻ってきました 港には「二十四の瞳」のオブジェと「愛」のオブジェとオリーブのオブジェもありました

  

小豆島ともいよいよお別れ 四国高松港行きのフェリーで帰ることにしました 高松港からJR線で瀬戸大橋を渡り岡山駅に戻ります さようなら小豆島

  

そういえば昼食を食べるのを忘れていた 映画村のバス停のお土産屋さんでメンチを揚げていただきアツアツを食べて それだけ 何かに夢中になるとつい食べることを忘れて お腹が空いていることも忘れてしまいます ふだんは食いしん坊なのに(笑)

次は 「海から観る 五剣山 檀の浦 屋島」 です

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