那須の年中行事
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3月17日 馬頭観音様のお祭り               

那須連山のすそ野は原野を利用した馬の山地でした 軍馬や農耕馬などの優良な飼育地でした そのためか馬を供養するためか馬頭観音様があります

春に近隣二集落合同の恒例行事の観音様の祭日です  馬頭観音の野仏の石碑が並んでます 各家の当時の建立主の名前も後ろに刻んであります 集落別に集まりそそ集落の大きなお供え餅と小さな丸もちを作ります 

各家でも大きなお供え餅(重ね餅)を作ります 石碑の前にお供え餅を供えてお参りしてそれから集会場に集まります 

テーブルに並べたお供え餅を子馬(現在は牛を飼うので子牛)に見立てて競り市をします まず料理とお神酒をいただき宴が盛り上がってきた頃を見計らって競り市が始まります 賑やかです

馬頭観音の石碑は苔むして古い歴史を物語っています 

このお祭りがいつ頃から始まったのか記録が無いので定かではありませんが90歳の方が物心ついた頃は覚えているとか 那須は優秀な馬の産地としては歴史が古く名高いということもあり 昔は馬の供養 現在は馬はほとんど飼育されてないこともあり 繁殖和牛が多いので牛の供養の意味合いも強くなっているようです 

このお祭りが終えると いよいよ春の農作業が本格的に始まり この地区では季節を感じる大きなお祭りの一つです

お供え餅とは お正月の鏡餅のように二段に重ねて神様にお供えする餅のことを言います 下の段は約一升上の段は7合ぐらいのもち米を使います

写真は 自宅にあり「生駒大神」という銘が彫ってあります 馬頭観音ではないですが 農耕馬として農作業の労働に貢献して命を終えた馬を供養する石碑です 馬は家畜として家族同様に母屋の一角に大切に飼われていました

Wikipedia より

民間信仰では馬の守護仏としても祀られる。さらには、馬のみならずあらゆる畜生類を救う観音ともされていて、『六字経』(大正蔵:?1186)[10]を典拠とし、呪詛を鎮めて六道輪廻の衆生を救済するとも言われる「六観音」においては、畜生道を化益する観音とされる。

コトバンク より

観世音菩薩の化身で,六観音の一つ。忿怒相をもち,人身で,頭が馬のものと,馬の頭飾りを戴くものとがあり,馬頭は諸悪魔を下す力を象徴し,煩悩を断つ功徳があるとされる。しかし一般には馬の無病息災守り神として信仰され,3面8臂,4面8臂などのものもある。

搗きたての熱い餅をちぎり丸い餅に丸めます
ちょっと歳時記
春のお彼岸のこの時期、日本列島には強風の日が多いです 春の使者黄砂が飛んできて周りの風景はかすんでいます そして食卓には春の味ふきのとうが味わえます

わたし ふきを食べられるようになったのはここ数年のこと それ以前は嫌いでした ところがこの頃は大人になったのでしょうか 春になるとこの蕗の香りがなんとも懐かしくて妙に食べたくなるのです 人の食の好み味覚の変化というのは不思議なものですね 

冬に身体も冬眠していてこれから動き出そうとする身体は自然に春の山菜の苦みを欲するのかもしれない ふきのとう わらび クレソン せり ミツバ うど タラの芽 など、アクが強くて香りの強いものを人は何故か求めて食べる 食べたくなる 妙な嗜好は共通しているのは不思議   

ふきのとう味噌 水洗いして水気を切り粗く刻んでサラダ油少々でさっと炒めます 田舎味噌を入れて混ぜ合わせ 火を通したら出来上がり(好みでみりんや砂糖で甘味をつけるときもありますが私は甘味が無い方が好きです) 

              

ふきのとう煮  ふきのとうを縦に二つ割か四つ割りにしてさっとお湯に通します お湯を切って醤油とだしの汁で薄味に煮ます 苦味が残り春の味です

もう一つのこの時期の味 ノビル 野蒜 です 刻んでしょうゆ漬け または味噌と鰹節で和える ご飯が進みます 

早春の味を味わうと春にまた希望の力が湧くような気がします

  那須の里山花図鑑